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黒毛和種の遺伝的不良形質(CL16)

クローディン16欠損症(CL16)

 対象品種:黒毛和種

 本症は、糸球体や尿細管の上皮細胞に存在するクローディン16と呼ばれるタンパク質が欠損することで発症する常染色体劣性の遺伝的不良形質です。主な症状としては腎機能不全による尿毒症で、下痢や軟便、大量の希薄尿が見られ、生化学的にはBUN、クレアチニンの上昇がみられます。病理学的所見では尿細管の消失、糸球体の線維化などが見られます。外観的には過長蹄が見られます。治療しても効果は見られず多くは生後数ヶ月程度で死亡しますが、数年後になって発症する場合も報告されています。疾患遺伝子にはType1とType2が存在し、いずれも正常遺伝子に対して劣性であるため保因牛は臨床的に正常です。またType1とType2とも臨床的には同じ症状を示します。

・検査成績の表示法

CL16-正常 正常遺伝子のみで、疾患遺伝子を持たないため、クローディン16欠損症になりません。子に疾患遺伝子を伝えることはありません。
CL16-保因1、 CL16-保因2 正常遺伝子と疾患遺伝子を持っています。クローディン16欠損症を発症することはありませんが、1/2の確率で子に疾患遺伝子を伝えるため、交配する牛によっては、子に疾患型が現れることがあります。
CL16-欠損1、 CL16-欠損1・2、 CL16-欠損2 疾患遺伝子のみを持つため、クローディン16欠損症になります。
cl16

CL16疾患牛。過長蹄が見られる。  (写真提供:岐阜大学農学部 北川 均 教授)

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