ホルスタイン種の遺伝的不良形質(MF)
単蹄(MF:Mule Foot)
対象品種:ホルスタイン種
本症は、胚発生に関与するLRP4遺伝子の変異によって発生する常染色体劣性の遺伝的不良形質です。主な症状は、指骨/趾骨が早発性の癒合を起こし、ひづめが一つしか出来ないため、重度の歩行困難になります。不完全な浸透度をもち、右前肢・左前肢・右後肢・左後肢の順に発症しやすい傾向があります。ホルスタイン種の変異については遺伝子型検査が可能です。
・検査成績の表示法
MFF(TM) である |
正常遺伝子のみで、疾患遺伝子を持たないため、単蹄になりません。子に疾患遺伝子を伝えることはありません。 |
MFC(MF) である |
正常遺伝子と疾患遺伝子を持っています。単蹄を発症することはありませんが、1/2の確率で子に疾患遺伝子を伝えるため、交配する牛によっては、子に疾患が現れることがあります。 |
単蹄である | 疾患遺伝子のみを持つため、ほとんどが単蹄になります。 |
単蹄(左)と正常な蹄(右)。 |