ホルスタイン種の遺伝的不良形質(BY)
短脊椎症(BY:Brachyspina)
対象品種:ホルスタイン種
本症は、DNA修復に関与するFANCI遺伝子の変異によって発生する常染色体劣性の遺伝的不良形質です。主な症状は流・死産による出生率の低下で、死産胎子は低体重(10kg程度)となります。背骨と尾が極端に短く、心臓や多くの内臓に欠損がみられます。
・検査成績の表示法
BYF(TY) である |
正常遺伝子のみで、疾患遺伝子を持たないため、短脊椎症(ブラキスパイナ)になりません。子に疾患遺伝子を伝えることはありません。 |
BYC(BY) である |
正常遺伝子と疾患遺伝子を持っています。短脊椎症(ブラキスパイナ)を発症することはありませんが、1/2の確率で子に疾患遺伝子を伝えるため、交配する牛によっては、子に疾患が現れることがあります。 |
ブラキスパイナである | 疾患遺伝子のみを持つため、短脊椎症(ブラキスパイナ)になります。 |
牛短脊椎症によって死亡した子牛。
(写真:Agerholm and Peperkamp BMC Veterinary Research 2007 3:8)