トップページ 牛 凍結精液
融解方法
1.融解温度が精子生存性に及ぼす影響
精子にとって有害な温度域
(−40℃〜−15℃)を早く通過させることにより、融解後の生存率、活発な運動をする精子の割合、アクロソーム形態の正常率が高くなります。従って、4℃および20℃で融解すると有害な温度域の通過時間が38℃融解よりも長くなるため、精子生存率、活発な運動精子率、アクロソームの正常率が低くなります。
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※動画の再生には「アップルクイックタイムプレーヤー」が必要です。 融解温度と運動性
2.融解のポイント
- 融解は35〜38℃の温水中で行います。0.5mlのストローの場合は、30〜60秒間浸漬しストローを取り出します。もし水温をしっかり管理でき融解中のストローを目視できるのであれば、38℃の温水中に約15秒浸漬し、ストロー内の氷の芯が消えたら直ちにストローを取り出す方法でもかまいません(このときの精液温度は約4℃です)。外気温が低い場合は、急冷ショックを起こしやすいので気をつけましょう。
- ストローは1本ずつ温水に投入します。温水中で軽く振り動かすと融解が促進されます。
- 一度に沢山のストローの融解は、温水の温度が低下し、融解速度が遅くなるのでやめましょう。
融解直後
取り出すタイミング
3.融解時の注意
- 精液の融解時には、急激な温度変化によりストローが破損したり綿栓が飛び出したりすることがありますので、安全のためにゴーグルなどの防護具を着用することが奨められます。