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性選別精液(Sort90

 哺乳類の精液には、X精子とY精子が半数ずつ含まれています。X精子には1本のX染色体、Y精子には1本のY染色体があり、X精子あるいはY精子が授精すれば、それぞれ雌あるいは雄の子供になります。

 このように性は精子によって決定されます。一般的に、哺乳類のX染色体はY染色体より大きく、牛ではX精子のDNA量がY精子より3.8%多くなっています。  このDNA量の小さな違いを見分けることは難しかったのですが、生きた精子の細胞膜を通過しDNAに結合する特性を持ったヘキスト33342という蛍光物質を用いることによりX、Y精子を判別することが可能になりました。蛍光の強さはDNAの量が多いほど強くなり、X精子はY精子より強く光ります。この蛍光の差をコンピュータで解析して、欲しい精子を1個ずつ選別することができるのです。

 この技術の特許は米国農務省が保有していますが、特許の独占的使用権は米国コロラド州にあるSexing Technology社が所有しています。家畜改良事業団は、平成13年度からSexing Technology社と研究ライセンス契約により精子選別に関する共同研究を行ってきましたが、平成18年8月に商業ライセンスを取得し、性選別精液の生産を開始しました。当団が配布する性選別精液は、Sort90という名称が示すとおり、X精子、Y精子ともに90%以上の純度で選別しています。


 

 


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